気ままな暮らし

お金に関すること、世の中に関すること

イージス艦はすべて同じものなのか?

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イージス艦はすべて同じものなのか?

はすべて同じものなのか?

日本には現在6隻のイージス艦が配備されています。就役された順番に記していくと、「こんごう」「きりしま」「みょうこう」「ちょうかい」「あたご」「あしがら」となります。この6隻は二つのグループに分けることができます。

 

「こんごう」「きりしま」「みょうこう」「ちょうかい」の『こんごう』型と、「あたご」「あしがら」の『あたご』型というグループです。

 

つまり、日本には2種類のイージス艦があるわけです。軍艦の名前のカテゴリー分けにはルールがあり、その型の一番最初に作られた艦の名前をグループの総称としています。

 

そのため当然ですが『こんごう』型の1番艦は「こんごう」となります。この1番艦のことを「ネームシップ」と呼びます。「こんごう」以降、「きりしま」「みょうこう」「ちょうかい」は造船所が異なっても同じ型の船であることから、『こんごう』型と呼ばれます。

 

同様に『こんごう』型以降に建造された「あたご」「あしがら」は『あたご』型となるわけです。同じ型ということで「同型艦」という言葉で表されることもあります。

 

2種類あるとは言っても、この『こんごう』型と『あたご』型は非常に似た形をしており、見分けるのは難しいかもしれません。米海軍やその他海軍の場合も同じく1番艦の名前をそのグループの総称としています。

 

ただ外国海軍の場合は、“型”よりも“級”と呼んでいるところが多いようです。たとえば、米海軍はタイコンデロガ級(Ticonderoga-class)とアーレイバーク級(Arleigh Burke-class)という2種類のイージス艦保有しています。ここでは“級”という言葉を用いていますが、考え方は海上自衛隊で言うところの“型”と同じです。

 

米海軍は艦艇の名前を分ける際にクラス(Class)という言葉を用いているので、直訳して日本では“級”としているのです。

 

イージス艦がいる場所

海から日本を守っているイージス艦とはいえ、365日海上にいるわけではなく、乗員の休養、艦の整備などで港に停泊していることもあります。

 

そのためイージス艦はそれぞれ母港が決まっています。海上自衛隊イージス艦が母港としている港は3ヵ所。神奈川県の横須賀、長崎県佐世保、そして京都府舞鶴。すべて海上自衛隊の基地がある場所です。

 

これらの基地は、旧海軍時代から続く軍港として知られています。海上自衛隊に配備されている、6隻のイージス艦はそれぞれ護衛艦隊に所属していますが、各護衛艦隊は、勝手に行動スケジュールを組んでいるのではなく、護衛艦隊の上部組織となる自衛艦隊司令部が各護衛艦隊の行動を調整しています。

 

護衛艦隊の任務は日本の周辺を警備することなので、警備する海域が重なっては非効率だからです。特にイージス艦は各護衛艦隊に1隻または2隻しかない貴重な存在であり、6隻のイージス艦は航海のスケジュールから整備のためのドックインのスケジュールまですべて調整され、整備期間が重ならないようになっています。

 

ドックインの場所はイージス艦を建造した造船所のある、長崎港、横浜港です。艦がドックインしているとき、これを機会に乗員は長期休暇をとることが多いようです。

 

在日アメリカ海軍基地に配備されているイージス艦は、すべてアメリカ海軍横須賀基地にいます。

 

ここには9隻のイージス艦がありますが、海上自衛隊イージス艦同様に、空母の護衛や西太平洋・極東地区などの警戒監視のため、すべてが港にそろうことは年間を通じても少なくなっています。

イージス艦は昔から存在するのか?

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イージス艦が初めて登場したのは1983年。アメリカ海軍のタイコンデロガ級巡洋艦に初めてイージス戦闘システムが搭載されたのが始まりです。この最も初期に登場した基本型のイージス戦闘システムをベースライン1といいます。

 

イージス戦闘システムは、イージスの目となるレーダー、頭脳となるプロセッサー、ミサイルなどを発射するVLSと呼ばれる垂直発射機などさまざまな武器システムから成り立っており、それぞれの機器がアップデートをすることで能力が向上します。

 

第二次世界大戦の頃は想像すらできない、現代ハイテク技術の申し子のような船なのです。今でこそアメリカ海軍は約80隻にもおよぶイージス艦を持っていますが、当時はまだまだ高価なシステムだったために、海軍の中で最も高価な兵器である空母の護衛を行うことを優先に配備されました。

 

アメリカ海軍の持つ10隻の空母のうち、多いときで6隻ぐらいは洋上にいます。その護衛にあたるタイコンデロガ級巡洋艦はその数以上が必要になるので、アメリカは次々に新しいタイコンデロガ級を建造しました。

 

イージス戦闘システムも次々に新しいバージョンへとアップデートされ、ベースライン2、ベースライン3、ベースライン4と順次に性能を高めていきました。タイコンデロガ級が27隻就役したところで、新しいイージス艦としてアーレイバーク級駆逐艦が1991年にデビューします。

 

ベースライン4と呼ばれるイージス戦闘システムを搭載し、日本のイージス艦である「こんごう」型のモデルともなりました。「こんごう」が登場したのは1993年。アメリカのシステムを基本としているので、ベースライン4を搭載しています。

 

アメリカは新しく建造されるすべての駆逐艦イージス艦にし、イージス戦闘システムの能力も向上させ続けています。現在ではベースライン7というモデルが最新のシステムとなり、そのベースライン7の日本向けバージョンであるベースライン7・1Jを搭載し、2007年に就役したのが海上自衛隊の「あたご」です。

 

アメリカ海軍は2010年に就役する61隻目のアーレイバーク級まで予算を立てていますが、その時点ではイージス戦闘システムは進化しながらデビューから約30年を迎えていることになります。

イージスとは何を意味するのか??

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 イージス艦のイージス“aegis”という言葉は、ギリシャ神話からとられています。イージスの意味は“最強の楯”としてたびたび紹介されていますが、その由来となるギリシャ神話の一節をご紹介しましょう。

 

あるとき、海の王ポセイドンがメデューサという女性と恋に落ちました。しかしポセイドンにはアンフィトリテという妻がおり、夫の不倫に激怒したアンフィトリテは、メデューサに魔法をかけてモンスターにしてしまいます。

全能の神ゼウスは、自分の娘アテネメデューサ退治を命令。それを受けてアテネは自分の部下であるペルセウスを使い、メデューサを見事討ち取ることに成功しました。ペルセウスは討伐の証としてメデューサの首を持ち帰ります。

ゼウスはそのメデューサの首を埋め込んだ楯を作らせ、アテネに与えました。この楯を“アイギス”と呼びます。これがイージスの語源です。楯ではなく、アテネが戦いの際にいつも身につけていたメデューサの首を埋め込んだ山羊皮製の胸当てをアイギスとする説もあるようです。

米軍が兵器やシステムなどにギリシャ神話にちなんだ名称をつける例はこれまでも多々あります。1948年に完成した初代対空ミサイル「タロス」もギリシャ神話からとられました。イージスシステム開発の基礎となった対空ミサイルにも、「タイフォン」というギリシャ神話に出てくる巨人の名前が与えられています。

この「タイフォン」は冥界の番犬ケルベロスの父で、100匹の蛇の頭を持つ怪物です。タイフォンシステムは同時多目標を攻撃できる画期的なシステムでしたが、結局研究は途中で中止されてしまいました。その代わりに計画されたのがイージスシステムだったのです。

さて、日本語では“イージス”と表記するのがスタンダードとなっていますが、英語の発音は“エージス”もしくは“エイジス”となります。元々のギリシャ語が“アイギス”という発音ですから、やはり厳密には“エージス”となるようです。

ビットコインが世の中に出てきた経緯

ビットコインは、どこかの会社が運営しているわけではありません。しかし、今、イン
ターネット上に存在しているということは、誰かが始めたのは間違いありません。

ここでは、ビットコインの誕生について考えてみたいと思います。このような歴史(と言えるほど長くはないですが)を知ることで、ビットコインのコンセプトを知ることができます。


ビットコインは、中本哲史(なかもと さとし)という人物が暗号システムについて議論
するメーリングリストに2008年に投稿した論文に基づいて作られています。この論
文では、中央集権制の通貨ではなく、P2Pでの分散処理で数学的に証明可能
なデジタル通貨のシステムについて書かれています。

非常に画期的なアイデアなのですが、不思議なことに『中本哲史』という人物が誰なのか未だに分かっていません。『中本哲史』という名前から日本人が発明したと書いている人もいますが、投稿されたメーリングリストは世界中の人が参加し、英語で議論されています。論文も英語で投稿されていて、日本人なのかどうかも分かっていません。

この論文の内容が非常に面白いものだったので、実際にどのように動作するの
か、どのように実装できるのかオープンソースで作られるようになりました。このよう
に、実験的な意味合いでスタートしたビットコインなので、誰もこれを『お金』と交
換できるなんて考えもしていませんでした。

 

最初は実験として研究者やコンピュータエンジニアたちがやりとりしていたビットコイ
ンですが、2010年5月にラスロー・ハニヤットというプログラマーが面白半分に「ビットコイン1万枚あげるから、誰かピザと交換して!」と投稿し、これにイギリスの男性が
ピザ2枚の交換に応じたことで、これが世界初のビットコインによる商取引と言われ
ています。ちなみに、今のレート(2014年1月)で換算するとピザ2枚で約9億円とい
う大豪邸と同じ金額になってしまいます。


当初はゲームのように遊んでいたビットコインなので、関心もなくなりそのままほった
らかしにして忘れていたという男性もいます。ふと、ニュースで、今やとんでもない価
値を持つものになることを知り、驚いてパソコンのハードディスクをチェックしたら、すでに古いパソコンを捨てた後だったというニュースもあります。

この不幸なのか幸運なのか分からない男性、イギリスのウェールズに住むジェームズ・ハウエルズさんは、埋め立て地にあるゴミ捨て場でブルドーザーを使って必死にハードディスクを探しています。今の価格にして7億円にもなっているのですから、必死でしょうね(笑)。


このように、ビットコインは、元々は研究者たちが、実験的な意味合いで始めたも
のが、コンピュータ好きの人たちに広まり、いろいろな実験や遊びを繰り返すうち
に、ビットコインが『お金』として十分に耐えうることが分かってきました。

そして、徐々に『お金』と交換されるようになり、現在のような状況になったのです。
最初にビットコインが登場したのが2009年です。当時、日本では自民党政権
倒れ、民主党政権になり、鳩山総理大臣が誕生した年です。このとき、ほんの一
部の研究者の間でスタートしたのです。

すでに説明したように、これだけ広まっているビットコインは誰かが管理しているもの
ではなく、インターネットにつながりさえすれば使えます。これが『お金』として世界を駆け巡っているというのは、今までの経済と違う『何か』が動き始めていると実感で
きるのではないでしょうか。

ビットコイン=お金 と考えてよいか?

お金、ポイントサービス、電子マネー、クレジットカードについて見てきましたが、いよいよビットコインについて考えてみましょう。

ビットコインについては、世界で加熱した取引が行われているというのは、ニュース
などでも報道されています。
1BTC(ビットコイン)が何万円で取引されたとか、相場が急騰しているといった内容
が多く伝えられています。ということは、ビットコインは『お金』と交換可能で、しか
も、交換するレートが変化していくものだということです。

購入することができる、『お金』と交換できるということは、すでに見てきたようにポイントサービスとは全く違います。そもそも、ビットコインは、何かを購入したら付いてくるものではありません。

ビットコインを購入するタイミングや『お金』に換金するタイミングで金額が変動するということから、同じ金額で利用できる電子マネーとも違います。チャージして利用するものではなく、ビットコインは独立して存在しています。


言うまでもなく、ビットコインを使ったからといって、後から請求書が届くようなクレジットカードとも違います。
『お金』と交換でき、『お金』に戻すこともでき、買い物にも使える(まだまだビットコインで買い物ができる店は少ないですが)となると、似ているものを思いつきません
か。

そう、海外の『お金』です。例えば、アメリカのドルで考えると、ドルを買うことも
できますし、ドルから円に換金することもできます。日本国内でも、数少ないです
が米軍基地の近くには、ドルで支払可能なお店があります。この状況は、ビットコ
インと同じです。

となると、ビットコインは、新しい国の『お金』のようなものでしょう
か。ビットコインが『お金』であるとすると、『お金』の誕生で述べたような特徴があるのかどうかが問題になります。
- 化学変化にたいして強い(腐ったり、錆びたり、溶けたりしない)
- 分割可能である(小さな塊や、大きな塊にできる)
- 希少性がある(簡単に手に入るものではない。簡単に作りだせない)

化学変化に対しては、ビットコインはデジタル化されたデータなので、腐ることもな
く、錆びることもありません。特にインターネット上にあるデータなので、半永久的に
消えることはありません。


ビットコインは、1BTCが2014年1月現在で9万円ほどになっていて、この単位では
高額なものしか買うことができません。しかし、現在は0.00000001が最小単位に
なっています。現状では、この最小単位は0.001円程度になります。デジタル・デー
タなので将来的には、もっと細かい単位にすることも可能になるでしょう。

では、最後の希少性があるという点、つまり、簡単に手に入ったり、作りだせなかっ
たりという点については、どうでしょうか。
これについては、一言で答えることができません。ビットコインが運用開始された
2009年から2010年ぐらいまでは、『簡単に手に入り、作りだせた』と言えるのです
が、2013年以降は『簡単には手に入らず、作りだしにくい』という状態になっていま
す。

これを詳しく説明するには、ビットコインの仕組みを理解する必要があるので、
後程、改めて説明します。
ただ、『簡単に手に入らず、作りだしにくい』という傾向は、今後ますます強くなるの
で、希少性があるといえるでしょう。

このように見ると、ビットコインは『お金』の特徴を備えていることになります。しかし、これは必要条件を満たしているだけであって、『お金』として使えるかどうかは別問題です。

どうしてクレジットカードで商品を購入することができるのか?

ポイントサービス、電子マネーと説明してきましたが、いよいよクレジットカ
ードについて考えてみましょう。

クレジットカードは、ポイントが貯まっているわけでもなく、『お金』がチャージされているわけでもありません。さらに、クレジットカードに連動している銀行口座にお金が入っているわけでもありません。

でも、お店で買い物をすると、店員は、ニコニコしながら商品を渡してくれます。お店の人は、なぜ商品を渡してくれるのでしょうか。あなたがしたことは、カードを出して、サインしただけです。
「それがクレジットカードだからじゃないか!」って言いたくなるかもしれませんが、店員からすれば、クレジットカードとは、お店にはお金が入ってくることが約束されているということなのです。

だからこそ商品を渡してくれるのです。もっとも、クレジットカード会社は、後日、購入した人に建て替えたお金を請求してきますが。

では、その『約束』はお店と誰がしているのでしょうか。残念ながら、目の前にいるク
レジットカードを持ってきたお客さんではありません。クレジットカード会社とお店の
間で交わされている約束です。

商品を買ったお客さんは何も関係ないというのは変な感じですが、クレジットカード会社から代金が支払われるのであって、スーパーのハウスカード(そのスーパーが発行したカード)しか使えない場合は、アメックスのプラチナカードを持っていても商品を渡してくれないってこともあります。

このように『お金』のやりとりが行われるのですが、ポイントサービスや電子マネー
違うのは、クレジットカードではカードの利用者、加盟店について審査があるという
ことです。

申し込めば利用できるのではなく、『信頼できるかどうか』という審査があ
るのです。これが、クレジット=信頼という意味になります。ちなみに、クレジットカードを持つというのは、クレジット=信頼のある人になるという意味になります。

日本では会社勤務をしていれば比較的簡単にクレジットカードの審査が通ります
が、海外ではそれほど簡単ではありません。

私自身、アメリカで仕事をしていたときは簡単にはカードを作ることはできませんでした。百貨店だけで利用できるカードからスタートして、カード利用履歴を作って『信頼』を築いていかないとクレジットカードにまで辿り着けません。

クレジットを担保にしてお金を立て替えてくれるサービスなので、クレジットが減って
くるとサービスを受けられなくなります。クレジットが減るというのは、クレジットカード会社からの請求がきても支払うことができないことです。

こうなると、『期日までにお金が用意できない。収入を超えてカードを利用している。』という判断になり、クレジット、つまり『信頼』がなくなっていきます。

これを繰り返すと、キャッシング枠が狭められて、30万まで買い物できたのが10万円までしか使えなくなり、最終的には、いわゆるブラックリストに名前が掲載されてしまいます。

そうなると、カードが使えなくなるだけでなく、新規のカードも作ることができません。『信頼』のデータは、共有されているので、分割払いやローンも利用できなくなります。

失ったクレジットを取り戻すのは、なかなか大変で、5年から7年の期間、安定した
収入がないと取り戻せないと言われています。ちなみに、ブラックリストという名簿が
存在するのではなく、与信情報を管理している団体の中で、滞納履歴が記録さ
れることを意味しています。

余談ですが、携帯電話やスマートフォンを購入するのに『実質0円』という宣伝が
ありますが、そのカラクリを十分に理解せず、ブラックリストに掲載されてしまう若者
が出てきています。

『実質0円』は、機器代金そのものは分割払いになっていて、
携帯会社に支払う月々の通信料から支払われています。利用者は、通信費を払っていると思っているかもしれませんが、実際は、ローンの分割払いをしていることになります。
問題は、通信料を払っていると思い込んで、支払いが延滞しても通話できなくな
るだけだと勘違いしていることです。実際は、通話できなくなるだけではなく、ローン
の支払能力がないと判断されることになり、ブラックリストに登録されます。

本人は、そんなことになっていると思っていないので、社会人になってから、バイクや車、高価な楽器などをローンで購入しようとすると審査が通らないということになりま
す。この『実質0円』は、今後、大きな社会問題になってくる可能性があります。

話を戻して、もし、クレジットカード会社の請求を支払わないとなった場合、お店
側はどうなるのでしょうか。電話がかかってきて、「先日のカードで購入したお客様
から支払がないので、代金は振り込みません」ということにはならず、カード会社が
負担することになります。

だからこそ、カード会社はクレジットカードを発行するときに審査をするのです。
こうやって考えてみると、クレジットカードは、『信頼』をベースにしてお金をやりとりしていることになります。

もう少し細かく言えば、クレジットカードでの『信頼』とは支払能力があるという意味になります。ポイントサービスや電子マネーとは、かなり違う仕組みでお金が動いていて、『お金』を動かす仕組みとして、『信頼』を基本にしています。

そういう意味では、誰もが交換してくれるという『お金』の信頼と似たような基本構造になっていることが分かります。

クレジットカード
・クレジットカード会社による立替払いのサービス
・『信頼』の度合いによって立替金額が決められる
・クレジットカードを作るには支払能力があるかどうかの審査が行われる
・クレジットカードを利用すると購入履歴がカード会社に記録される
なお、クレジットカードでのショッピングに関しては、割賦販売法によって定められて
いて、厳しく規制されています。また、カード・ローンに関しては、賃金業法などで
厳しく規制されています。

 

 

お金と電子マネーとはどこが違うか??

ポイントサービスは『お金』とかなり違うものだというのを見てきましたが、もう一つ電子マネーと呼ばれるものがあります。

こちらは、『マネー』とついているように、『お金』にかなり近いものになっています。

電子マネーは、ポイントサービスと違って、利用するときは電子マネーを購入してチ
ャージします(一部、クレジットカード機能と組み合わされて後払いのものもありま
す)。電子マネーを使うと、チャージした金額から引かれていき、0円になるまで使う
ことができます。

金額は、繰り返しチャージすることが可能で、財布のように使うことができます。携帯電話には『おさいふケータイ』として機能が搭載されています。このように、電子マネーは、お金を一旦、預けて必要に応じて引き出すといったサービスです。

少額の買い物に使うことが多く、消費者としては小銭を持ち歩かなくていい、レジ
での支払いが簡単といったメリットがあります。しかも、クレジットカードのような年会費などもなく、審査もありません。

どちらかというと、銀行口座を作るのに似ています。チャージするために手数料などもなく、1000円チャージすれば1000円使うことができ、端数でも利用できます。

490円の弁当を買うのに、400円しかチャージがなくても、それを使い切って、90円は現金で支払うといったこともできます。まさに、財布に入ったお金と同じように使えます。

ポイントサービスではできなかった他の人へ渡すことも可能です。楽天Edyでは、お
さいふケータイに限定されますが、他の人のおさいふケータイに楽天Edyを送るEdy
To Edyが利用できます(ただし、1%の手数料が発生します)。

金額によっては振込手数料より安くなるので、オークションの落札価格をEdyで支払うといったことが考えられます。

では、電子マネーを利用できる加盟店からみると、どのようになっているのでしょう
か。
まず、Edyは、元々はビットワレット株式会社で運営していましたが、2010年に楽
天が資本出資したこと楽天傘下に入り、さらに、2012年6月には楽天Edy株式
会社に社名変更しました。面白いのは、全体の運営を行う楽天Edy株式会社
と、カードを発行する企業、カードへのチャージや店舗への清算を行う入手金管
理企業、そして加盟店の4種類の企業で構成されています。


楽天Edy株式会社と加盟店は説明するまでもないでしょうが、カード発行企業
(カードイシュアと呼びます)と入出金管理企業(バリューイシュアと呼びます)が分か
れていることは、少々、説明が必要です。

まず、カード発行企業は、楽天Edyの機能のついたカードを発行する企業でクレ
ジットカード会社だけでなく、社員証や学生証に楽天Edyの機能を持たせている
ところもあります。

『お金』のやりとりを行うのは、楽天Edy株式会社の他、三井住友銀行や東京三
UFJ銀行ユーシーカードソニーファイナンスインターナショナルなど金融関係
の会社が行っています。

なぜこんな複雑な形になっているのかというと、チャージや清算は、お金を預かる業
務になるので、法律上、資金決済法(平成22年以前は前払式等証票規制法)によって登録した企業しか業務に関われないことになっています。

そのため、カード発行会社と入出金を扱う会社を分けた方が広く使われるようになるのです。だからこそ、先に紹介したような学生証や社員証に楽天Edyの機能を追加することが可能となります。

気になる加盟店の手数料ですが、初期の楽天Edyカードのリーダーなどの機器の
導入や、楽天Edyでの支払いでの手数料になります。

金額の2~4%程度と言われていますが、公開していないので実際はどれぐらいかかるのかはよくわかりません。

楽天Edyのような電子マネーは、審査や年齢制限もないので、おさいふケータイや
スマホなどでも使えることから、高校生や大学生の利用を呼び込むことができま
す。特に楽天Edyでは、楽天ポイントが貯まるので20代~30代を中心とした集客
ツールとしても使えるでしょう。

さて、電子マネーですが、消費者側からするとポイントサービスと似ているようで、
実はまったく違う運営がなされています。そして、『マネー』とはついていますが、チャージする必要があり、チャージした1円は1円として利用するだけなので電子財布と
いうのが正しい認識でしょう。

レートが変動するようなことはなく、だからこそ、『仮想通貨』と呼ばれることはありません。

また、サービス業者の経営が悪化して、チャージした金額が使えなくなるといったこ
とが起きないように、残高総額の半分以上の保証金を供託することが資金決済法で義務化されています。

電子マネーは、ポイントサービスと同じく、いつどこでいくら利用したのかは記録さ
れ、各種マーケティングデータとして利用されます。Suicaのデータをマーケティングデータとして販売したことがニュースになったのは記憶に新しいところです。

では、ここで、電子マネーについて簡単にまとめておきましょう。
電子マネー
・運営会社による電子財布サービス
・『お金』をチャージして、チャージした金額だけ利用できる
・他の人へチャージした金額を渡すことができる
電子マネーを利用すると購入履歴のデータが運営会社に記録される
電子マネーは、ポイントサービスと違い、資金決済法に基づいて運用されるという
点も大きな違いです。