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イージス艦は昔から存在するのか?

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イージス艦が初めて登場したのは1983年。アメリカ海軍のタイコンデロガ級巡洋艦に初めてイージス戦闘システムが搭載されたのが始まりです。この最も初期に登場した基本型のイージス戦闘システムをベースライン1といいます。

 

イージス戦闘システムは、イージスの目となるレーダー、頭脳となるプロセッサー、ミサイルなどを発射するVLSと呼ばれる垂直発射機などさまざまな武器システムから成り立っており、それぞれの機器がアップデートをすることで能力が向上します。

 

第二次世界大戦の頃は想像すらできない、現代ハイテク技術の申し子のような船なのです。今でこそアメリカ海軍は約80隻にもおよぶイージス艦を持っていますが、当時はまだまだ高価なシステムだったために、海軍の中で最も高価な兵器である空母の護衛を行うことを優先に配備されました。

 

アメリカ海軍の持つ10隻の空母のうち、多いときで6隻ぐらいは洋上にいます。その護衛にあたるタイコンデロガ級巡洋艦はその数以上が必要になるので、アメリカは次々に新しいタイコンデロガ級を建造しました。

 

イージス戦闘システムも次々に新しいバージョンへとアップデートされ、ベースライン2、ベースライン3、ベースライン4と順次に性能を高めていきました。タイコンデロガ級が27隻就役したところで、新しいイージス艦としてアーレイバーク級駆逐艦が1991年にデビューします。

 

ベースライン4と呼ばれるイージス戦闘システムを搭載し、日本のイージス艦である「こんごう」型のモデルともなりました。「こんごう」が登場したのは1993年。アメリカのシステムを基本としているので、ベースライン4を搭載しています。

 

アメリカは新しく建造されるすべての駆逐艦イージス艦にし、イージス戦闘システムの能力も向上させ続けています。現在ではベースライン7というモデルが最新のシステムとなり、そのベースライン7の日本向けバージョンであるベースライン7・1Jを搭載し、2007年に就役したのが海上自衛隊の「あたご」です。

 

アメリカ海軍は2010年に就役する61隻目のアーレイバーク級まで予算を立てていますが、その時点ではイージス戦闘システムは進化しながらデビューから約30年を迎えていることになります。